NPO法人「共存の森ネットワーク」 | 中国四国地区


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活動事例

中国四国地区


<地域の概要>

漁業の町 岡山県備前市日生町

shikoku1共存の森・中四国は、岡山県備前市の日生町で、
アマモ場(アマモの群生する藻場)の再生活動を
通して、海と人の暮らしについて学んでいます。
アマモ場は、いわば「海のゆりかご」。魚の産卵場で
あり、小魚の棲み家となっています。
古くから漁業の町として栄えてきた日生町では、
つぼ網漁をはじめ、多くの漁法が開発され、日生の
漁師は各地にその技を伝えました。その範囲は遠く
朝鮮半島にまで及びます。また、日生には瀬戸内で
獲れる様々な魚を調理する食文化も伝わっており、
漁協の横にある「五味の市」では、多種多様な
魚を販売しています。
また、昭和40年代以降は、カキ養殖に取組み、
現在ではカキの一大産地になっています。

<地域の課題>

豊かな海を未来へつなぐために

shikoku2日生湾には大小の島々が点在し、かつては、その沿岸
すべてがアマモ場に覆われていました。アマモ場は、
魚の産卵場所や小魚の棲み家となるだけではなく、
海水や海底土質の浄化を行う役割や海水温の上昇を
抑える役目も担っています。しかし、沿岸の開発や
埋め立て、水質汚濁等により、1940年代には560ha
あった日生の藻場が、1985年にはわずか12haにまで
減少してしまいました。それとともに、魚の漁獲量も
減っていきます。
アマモ場の減少が魚の減少と関わりがあると考えた
「海・川の名人」本田和士さんら地元の漁師は、日本の
どこよりも早く、昭和61年(1986年)からアマモ場の
再生活動に取組はじめました。本田さんらは、12haまで
減ってしまったアマモの生息範囲を、25年かけて100ha
まで復活させました。しかしながら、その漁師たちも
現在高齢化し、漁業の後継者も年々減少していることから、
新たな活動の担い手が必要となっています。

<当NPOの取り組み>

地域の中学生にバトンをつなぐ

shikoku3私たちは2010年から、地元の漁師のみなさんとともに、
アマモの種採りから種まきまでを行う、アマモ場の
再生活動を実施しています。また、アマモを通して
海と山の関係や漁、そして日生という地域について
学びながら、地域の人との交流を深めています。
アマモ場の再生活動を通して、生物多様性の実現と、
豊かな海を背景とした持続可能な地域づくりに貢献
したいと考えています。また、地元の日生中学校の
総合学習の一環として、中学生とともにアマモについて
調べ、体験し、学ぶ活動も行っています。大学生から
高校生、中学生へとバトンをつなぎ、この活動を、
地域の若い世代に引き継ぐ役目を担いたいと考えて
います。そして、日生で学んだことを自分たちの中
だけにとどめておかずに、さまざまな形で発信し、
「伝える」「つなげる」活動をめざしたいと思います。

●本地区における協力団体・関係者: 日生町漁業協同組合/岡山県水産課/NPO法人海辺つくり研究会/日生中学校