NPO法人「共存の森ネットワーク」 | インドネシアにおける「聞き書き」の普及


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活動事例

インドネシアにおける「聞き書き」の普及

インドネシアにおける「聞き書き」の普及


<地域の概要>

多様な言語と文化をもつ多民族国家

26_4インドネシアは、東南アジア南部に位置し、大小無数の
島々で成り立っています。ジャワ人、スンダ人、
トラジャ人など約300 の民族から構成され、多様な言語や
文化をもつ多民族国家です。

本プロジェクトの目的は、「聞き書き」の手法を
活用した環境教育プログラムの普及で、首都ジャカルタ
から車で1 時間の距離にある、西ジャワ州のボゴール
農科大学附属コルニタ高校を拠点に実施しました。
ボゴールは、インドネシアの森林政策の中心で、東洋最大の
規模を誇るボゴール植物園や国際林業研究センター、
ボゴール農科大学がある地方都市です。ボゴール農科大学は、
インドネシアの代表的な大学のひとつで、熱帯農業と生命科学の
研究教育を行う国内唯一の大学として評価されています。

<地域の課題>

急激な開発による深刻な森林消失

26_5インドネシアは、豊かな生物多様性を誇る熱帯林保有国で
ある一方、国や企業による大規模なプランテーション開発や
人口増加により、近年、世界で最も森林消失が深刻化した
国のひとつであると言われています。自然を搾取しすぎる
ことなくバランスをとりながら、持続可能な形で利用する
知恵や技術の普及とともに、次世代への環境教育をも普及
することが急務となっています。

そこで、当NPO は、これまで10 年以上にわたって
実施している「聞き書き甲子園」のノウハウを移転し、
国際的な環境教育プログラムとして確立する取り組みを
始めました。

<活動概要>

「KIKIGAKI」を世界の共通語に

26_6本プロジェクトは、ボゴール農科大学附属コルニタ高校の
姉妹校である筑波大学附属坂戸高校の協力のもと、「トヨタ
自動車環境活動助成プログラム」の助成で実施しています。
まず、2012 年4 月にボゴール農科大学附属コルニタ高校の
教員を対象に「聞き書き」指導者養成研修を開催しました。
9 月には、生徒約40 名がグヌングデパンランゴ国立公園
職員のサポートのもと、竹細工の名人などに「聞き書き」を
行いました。一方、日本の筑波大学附属坂戸高校でも、
有機農業に取り組む名人などに「聞き書き」を実施。
両国の伝統や文化を比較しながら、将来の暮らしのあり方に
ついて発表を行い、交流するプログラムとしています。

本プログラムには、林業省や国立公園職員、現地NGO をはじめ、
スラウェシ島のパル市からも教員やNGO スタッフが視察に訪れ、後日、パル市では、「一般社団法人あいあいネット」と協働で、
4 つの高校の生徒と教員を対象に、「聞き書き」研修を実施しました。インドネシアでは、公用語であるインドネシア語以外に、
ボゴールではスンダ語、パル市ではカイリ語が、特に高齢者や家族同士にとっては日常の言語であり、高校生にとっては、
改めて地域や民族固有の文化をみつめ直すきっかけにもなりました。

当NPO では今後、インドネシアでの本プロジェクトの経験をもとに、アジア各国に「聞き書き」を広げていきたいと考えています。

●協力団体・関係者: ボゴール農科大学附属コルニタ高校/筑波大学附属坂戸高等学校/グヌングデパンランゴ国立公園/
一般社団法人あいあいネット ほか