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活動事例

[Voice.04]「共存の森づくり」地区メンバー
「共存の森づくり」参加者の声
高根から学んだことを
人生の軸にして
秋山 萌
秋山 萌 (あきやま めぐみ)
Profile
「共存の森・北陸」 元リーダー、専修大学ネットワーク情報学部4年生

いろいろな世界をもっと知りたい

高校2 年のときに「聞き書き甲子園」に参加しました。
宮城県鳴子の桶職人にお話を聞き、自然と共存した暮らしを送りながら
業を極める「名人」という生き方を知りました。
「自然と向き合い、耳を傾け、技を磨いていくことが、もの作りに活きていく」。
名人の言葉の一つひとつに、職人のプライドや誇りが感じられました。
初めて知る職人の世界に驚きつつも、その生き方にとても感動しました。

この経験を経て、いろいろな世界をもっと知りたいという気持ちが強くなり、
「共存の森」北陸地区の活動に参加するようになりました。
北陸地区では、新潟県村上市高根地区をフィールドに、棚田での米づくりや
昔からの地域の文化を体験したり学んだりと、自然だけではなく、
自然と共に生活する「人」との交流を大切にした活動もしてきました。

「生き方の軸」を高根地区から学ぶ

高根と出会って今年で6 年目になります。
初めは目新しいことばかりで、それが新鮮で楽しく活動しているだけだったかも知れません。
でも、年を重ねるごとに、これからの「自分の生き方」をどうしようか、
何を職業にしてどんな生活をしていきたいのか考えるようになりました。
高根に通って様々な活動をしている中で、
集落のお祭りや行事に参加させてもらうことがありました。
それは、集落のお祭りを盛り上げていくことが、
地域の皆さんと集落の将来を考えるきっかけにもなりました。

そんななか、2011年3月11日に東日本大震災が起こりました。
そのとき、東京の大学に通いながら高根の人と共に何かをしたいと思っている私が、
故郷である福島のことを考えなくて良いのだろうかと思うようになりました。
福島は今、昔から育まれてきた文化や地域の習慣、自然と共に生きる
人の暮らしが失われつつあります。
「何か福島の役に立つことをしたい」そう私に思わせてくれたのも高根でした。
高根のみなさんは、自分が育った地域を愛し、その文化や生活をつなぎ、
人と人とが支え合いながら生きていく素晴らしさを教えてくれました。
高根での学びを人生の軸にして、今春から私は福島に戻り、社会人として働きながら、
郷を考えていきたいと思っています。
そしてもちろん、たくさんのことを教わった高根のみなさんのことも忘れず、通い続けたいです。
(記:2013年3月)